タイの三角枕を日本に広めたいと思っている。
三角枕は、決して生活必需品ではないし、
ここだけの話、三角枕でくつろいだまま眠ってしまうと 首は寝違えて痛くなるし、足はしびれてくるし、 見た目もちょっと偉そうになっちゃうし、どっちかというとお行儀は悪いし、 姿勢も良くはない。
でも、三角枕を見ると、なぜか笑顔になってしまう。 その笑顔の裏には、 「何これー?変なの~」 「おもしろい!どうやって使うの?」 「絶対いらな~い」 「こんなの誰が買うの?」 「おしゃれでカッコイイ!」 「これで本当にくつろげるの~?」 と、様々な考えが頭をよぎる苦笑いを含むのだとは思うが、 まぁ、笑顔は笑顔。
私の祖父は、縁側で新聞を読むのが日課。 古い日本家屋の縁側は、ぽかぽか陽があたって気持ちがいい。 そこで、盆栽の手入れをしたり、将棋の研究をしたり、 祖父はその場所がお気に入りだ。 三角枕を見せると、 最初は半信半疑で、胡坐をかいたり、横座りをしたりしていた。 なかなか自分の姿勢が定まらないようで、ちょっとずつ動いていたが、 「あっ」と思うところがあったらしく、笑ってくれた。 この「あっ」という角度に個人差があるので、
そこにたどり着けない人には、なかなか受け入れられないが、 今では、縁側で三角枕を使っている姿にはすっかり見慣れてしまっている。
母親はあまり三角枕に寄りかからず、正座をしてしまうが、 父親は思い切り寝転がって、テレビを見ているとそのうちに眠ってしまう。 首を痛めてしまうから角度に気を付けて、絶対に熟睡はしないで! と注意しているが、 三角枕はどうも眠りを誘ってしまうらしい。
友人のお子さんは3兄弟で仲良く三角枕に座って遊んでいた。 長男君は夏休みの宿題の作文を、三角枕に座って仕上げていた。 末っ子の男の子はマットの部分でぐっすり眠っていた。
三角枕は、赤ちゃんにも好評!で、おむつ交換の時に寝かせたり、 つかまり立ちをし始めた頃に、 お客様からのご報告もいただいた。
子供が滑り台のように滑っている、とか コロコロ転がったり、恰好の遊び場になっているという。 私は、歩き疲れて足がだるくなった時に、 三角部分に足を乗せたり、マッサージに使っている。 実際にマッサージ店やエステサロンでよく使われている。
三角枕は、使う人によって 癒しの空間になったり、 ちょい寝のツールになったり、 読書やテレビをみる特等席になったりするだけじゃなくて、 作業場や遊び場、コミュニケーションの場にもなる。
三角枕は、タイのお土産品として、もっともっと堂々としていいと思う。
三角枕を作る村では、三角枕職人の高齢化がすすんでいるようだ。
リトルエイジアで以前販売していた手織り&天然染めの 象柄三角枕の生産は終了してしまった。
コトン、コトンと織っていくのだ。
そして、手縫いをして、 手でカポックといわれる綿を詰めるのだ。
この、カポックを詰める作業がとても大変で、日本の工場に依頼したこともあったが、 この三角枕の独特の硬さを出すことが相当難しいようだ。 結論としては、手作業にはかなわないということだ。
私は三角枕村を訪問して間近で見ることができたが、 三角枕職人のおばあちゃんは、とても手際よくカポックを詰めていた。
三角枕の生産では、タイ東北の農村の人々の暮らしを支えることはできない。 でも私は、いつの日か、この手織り天然染めの三角枕を 復活させたいと密かに考えている。
その為に、少しでも多くの人に三角枕というものを知ってもらいたいと思って、 こうやって活動している。
今まで、本当にいろいろな苦労があった。 何の知識もなく、とにかくこれをタイから輸入したい!と なけなしの貯金をはたいて最初に船便で輸入した三角枕に、 日本への輸入が禁止されているイネワラが入っていて 「焼却処分か返送か?」 という選択を迫られてしまった。 せっかく手縫いで作ってくれた三角枕を焼却してしまうのももったいない! と思って、返送という選択をした。
その後、イネワラの入っていない三角枕を作ってもらうことになった。 (※リトルエイジアで販売している三角枕にはイネワラは入っていませんが、 タイでお土産として買う時には、必ずイネワラが入っていないかを確認してから 購入して下さい。 不安な場合は、横の三角の隙間に指を入れて、 奥の方に「シャリッ」とした感覚がないかどうかを確認して下さい。)
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